■ 大地からのメッセージ。アボリジニアートが語るもの ■
創立当初より、desertdesignsブランド(オーストラリア・desertdesigns社と提携)として、ジミーパイク氏のアボリジニアートをモチーフにしたテキスタイルを使用しています。
●アボリジニアートについて
大自然の中で狩猟・採集生活をしていたオーストラリア先住民・アボリジニ族。
水の場所や危険から身を守るための知恵、言い伝え(物語)、起こった出来事などを伝えるために使った絵画です。
彼等は、文字を持っていなかったため、絵を描くことで様々なことを伝えたり、コミュニケーションをを取ったりしていました。
その絵画には、自分たちを生かしてくれる自然や生き物への尊敬や感謝を表したものが多くあります。
「人間は特別な存在ではなく、生き物の一つでしかない。」ということを、現代社会に生きる私たちに教えてくれているようです。
ボディペインティングや岩壁に絵を書いており、現在でも古い壁画が残っています。
1971年にイギリス人の美術教師ジェフリー・バーデンの指導により、西洋のアクリル絵具とキャンバスによって描かれはじめたのが「アボリジナル・アート」の始まりとされています。
●ジミーパイク氏について
遺跡として残っているアボリジニの壁画は、大事な水の場所の地図や自分の身を守る知恵などを伝承したもので、「ドットペインティング(点描画)」や「X-rayペインティング(レントゲン画法)」が主流です。
現代アートとして世の中に知られるようになっても、ほとんどのアボリジニアート画家は、ドットペインティングを用いています。
ジミーパイク氏は、鮮やかな絵の具を使い、「新しいアボリジニアート」を確立しました。
自分たちの生活に起こったこと、見たこと、感じたこと、そして古い言い伝えを描くのは変わりませんが、斬新なジミーパイク氏の絵画は20年以上たった現在でも、新しさを感じます。
「オーストラリアの西・グレートサンディー砂漠に1940年にアボリジニ族として生まれたジミー・パイク。
ジミーは、オーストラリアの不毛な砂漠を「水(WATER HALL)」を食料を求めて、古くから一族がそうしていたように移動生活をして、幼少期を過ごす。
この時期に経験した、古代からの伝統的な生活と、自然と共に広大な土地を感じながら過ごすことが、ジミーパイクのアートの原点といえる。
「ドリーミング」とは、「神々が人間の世界を造りだした時代の出来事が、現在も続いており、それは循環を繰り返す。人間も動植物とともに、その循環の一部にしかすぎない。」
という、広大な土地を移動しながら大地のおきてを学び、土地の一部になって生きるという、アボリジニ族の生活哲学。
「アボリジニアートは、この哲学を、文学ではなく絵によって伝承している。
そのため、各絵にはそれぞれにストーリーや意味があり、お互いに密接なつながりを持っている。
ジミーパイクのアートは、オーストラリアの「神秘的な美しさ」「神聖さ」を西洋的に表現しているものが多い。
キャプテンクックがオーストラリアを発見してから200年足らずだが、アボリジニ族の歴史は5万~6万年とも言われている。
そんな深い歴史と伝承の中で、ジミーのアートは生まれたのだ。
彼の特殊な芸術的才能は、デザートデザイン社のデイビット氏とスティーブ氏によって、見出され世に知られるようになった。
アボリジニ族の立場は、現在のオーストラリアで決して幸せだとはいえない。
古い生活を捨て、都会に暮らす人も多いと聞く。
しかし、その中でも「水」を求めて「限られた世界」を旅し、「生活哲学」を貫く人々がいる。
2002年にその生涯を閉じたが、一生涯アボリジニの生活スタイルを貫いた芸術家・ジミーパイク。
彼のアートからは今も「人間と動植物とともに、その循環の一部にしかすぎない。」という声が聞こえてくるようだ。」(rakaralla inc.より引用)
●スネーク-snake
アボリジニ族が「すべての創造主」として尊敬し、あがめているのが「エインガナ 蛇」。
エインガナ:
エインガナは、大きなブールムーン川や大こうもり川やローバー川を造った。エインガナはすべての川を造った。そのおかげで、わたしたちには水があるのだ。それゆえに、わたしたちは生きているのだ。(世界の民話より引用)
●イーグル-eagle
高貴な生き物として、尊敬されている。人々が捕えようとしても、water hallの上を空高く舞い上がる。決してとらわれない。
人々のの憧れだったのではないだろうか。
●ラカラーラ-rakaralla
前社名「ラカラーラ」の元になった絵画。
オーストラリアの広大な大地に上る日の出を描いたものです。独自の感性が感じられる代表作。
■20th ANNIVERSARY!■
オピタノは、2014年8月で20周年を迎えました。
20年前、日本が誇る大手スポーツメーカー勤務の当社社長 幸寺司が、営業・デザイナーを率い、設立。
メインブランドとして展開予定の『デザートデザイン』は、オーストラリア先住民のジミーパイク氏の絵をモチーフとしていたことから、同氏の絵『ラカラーラ』から、それを社名としました。(『日が昇る。』という意味)
それから20年。
スキーウェア、スイムウェア、バッグ・・・
そして10年前よりドッグアイテム。
さらに今年より、テニスアイテム、マルチスポーツウェア。
アイディアと、個性的なデザインで、様々なアイテムを発売してきました。
そして、何よりたくさんのお客様に支えられ、この苦境の時代を乗り越えて来ることが出来ました。
心より感謝申し上げます。
現在は、皆様により親しんで頂けるよう、社名を『株式会社ラカラーラ』より『株式会社宇サブロー』に変更いたしました。
スタッフ一同、お客様に喜んでいただける商品づくりに励んでまいるよう、決意を新たにした次第です。
これからも、末永くご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
追記
これから1年間、感謝をこめて、様々な20周年企画を計画しております。
随時、お知らせいたしますので、お楽しみに!
(株)宇サブロー スタッフ一同
下記は、ジミーパイク氏の絵画です。独特な作風で、オーストラリアでは人気のアーティストでした。
左が、社名となった『ラカラーラ』の絵。